2018.03.25 Sunday
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“神さま!わたしたち、ジェロームとわたしは、ふたり一緒に、力を合わせて、あなたのほうへ進みたいと思います。人生の道をたどる二人の巡礼のように、片方が「疲れたら、わたしに寄りかかって」と言えば、もう片方が「君のそばにいると感じるだけで十分だ……」と答えるようにして進んでいきたい。でも、だめなのです!神さま、あなたが教えてくれた道は狭い――ふたり一緒には歩けないほど狭いのです。”
評価:
ハンス=ヨアヒム シェートリヒ 新潮社 ¥ 1,728 (2015-03-31) |
私は自身の自由を熱烈に愛していながら、運命のいたずらによって国王から国王へと渡り歩くことになった」『回想録』
“その時、城壁の上にカテリーナが姿を現した。裸足で髪も結わずに流したままの姿で。オルシは、城塞を出なければこの子供たちを殺す、といった。それに答えた彼女の言葉こそ、マキアヴェッリ以下、あらゆる歴史家に語りつがれた有名な一句である。やおらスカートのすそをぱあっとまくったカテリーナは叫んだ。
「何たる馬鹿者よ。私はこれであと何人だって子供ぐらいつくれるのを知らないのか!」
これには誰一人、しばらくの間は口も聞けなかった。”